雅叙園結婚式キャンセル、訴訟でいくら請求できる？

はじめに

「雅叙園休館」により「結婚式場キャンセル」を余儀なくされたカップルが相次いでいます。本サイトでは、「結婚式トラブル」の事例や「慰謝料請求」の可能性、過去の「ブライダル訴訟」事例を詳しく解説。代替式場の探し方や法的対応のポイントも紹介し、安心して結婚式を迎えるための情報を提供します。結婚式の中止でお困りの方は、ぜひご覧ください。

目次

ニュースまとめ

「ホテル雅叙園東京」が2025年9月末で休館することが急きょ決定し、10月以降に結婚式を予定していた約180組のカップルが挙式できない事態となった。運営会社は、建物の所有者との契約が未決定のまま予約を受け付けていたことが原因と説明。カップルには9月末までの日程変更を依頼し、キャンセル時は申込金20万円を返金し、迷惑料として10万円を支払う方針。東京都の小池知事は、ブライダル業界と連携し支援策を検討する意向を示した。

訴訟を起こしたら

可能性はあるが、保証はない というのが一般的な見解です。カップルが訴訟を起こし、契約不履行（債務不履行） や 不法行為 に基づく損害賠償を請求すれば、30万円以上の補償を得られる可能性はあります。ただし、以下の点が争点となります。

考えられる請求内容

1. 違約金・損害賠償請求（契約不履行）

   • ホテルが正式に契約を結びながら、履行できなくなったため、通常の損害賠償請求が可能。
   • 例えば、代替の式場を手配する際に生じた追加費用（式場の差額、キャンセル料、招待状の再送費用など）を請求できる可能性がある。

2. 精神的苦痛に対する慰謝料（不法行為）

   • 「一生に一度の結婚式を直前にキャンセルされ、精神的苦痛を受けた」として慰謝料を請求することも考えられる。
   • ただし、裁判所がどの程度の精神的苦痛を認めるかはケースバイケース。

30万円以上の賠償を得られる可能性があるケース

• 代替の式場費用が大幅に高くなった場合
• すでに準備したアイテム（衣装、写真撮影、招待状など）のキャンセル料が発生した場合
• 遠方の親族やゲストの宿泊・移動費用に損害が出た場合
• 精神的苦痛を強く訴えられる場合（例えば結婚式が延期できず、取りやめになったなど）

考えられるホテル側の反論

• 契約書の条項による制限（例えば「運営上の理由で変更やキャンセルがあり得る」等の記載があれば、賠償額が制限される可能性）
• 9月までの挙式変更を提案している点（カップル側が「変更を断っただけ」と判断される可能性）
• 30万円の補償は「誠意ある対応」として示したものであり、法的責任を超えたものと主張

結論

訴訟を起こせば30万円以上の補償を得られる可能性はあるが、確実ではない。
特に 実際に発生した損害額を証明できるかどうか がポイントになるため、弁護士に相談し、訴訟のメリット・デメリットを検討するのがよい でしょう。

過去の事案

結婚式場の急な休業や倒産による訴訟事例は過去にもいくつかあります。以下、代表的な類似事例を紹介します。

1. ルーデンス立川ウェディングガーデンの突然の閉鎖（2020年）

• 概要: 東京都立川市の結婚式場「ルーデンス立川ウェディングガーデン」が、新型コロナウイルスの影響で 2020年5月に突然閉鎖。
• 影響: すでに予約していたカップルが結婚式を挙げられなくなった。
• 補償対応: 一部のカップルには返金対応があったものの、すべての契約者が全額返金を受けられたわけではなかった。
• 訴訟: 影響を受けたカップルが弁護士を通じて法的手続きを検討。損害賠償請求の動きがあったが、詳細な判決情報は公表されていない。

2. エルミタージュ（群馬県）の突然の倒産（2019年）

• 概要: 群馬県の結婚式場「エルミタージュ」が 2019年に経営破綻 し、すでに結婚式の予約をしていたカップルが被害を受けた。
• 影響: 数十組のカップルが式を挙げられなくなり、前払い金の返金も困難に。
• 補償対応: 会社が破産手続きに入ったため、契約者は破産管財人を通じて債権回収を試みたが、全額の返金は困難だった。
• 訴訟: 破産手続きの中で、被害者のカップルが債権者として登録。弁護士を通じた集団訴訟の動きもあった。

3. 横浜市のホテル倒産に伴う結婚式キャンセル（2017年）

• 概要: 横浜市の某ホテルが経営悪化で倒産し、予約済みの結婚式が中止に。
• 影響: 数十組のカップルが被害。
• 補償対応: 運営会社は、前払い金の一部返金を申し出たが、損害の全額補填はされなかった。
• 訴訟: 一部のカップルが、精神的苦痛を理由に慰謝料を請求し、和解金を得たケースも。

今回の雅叙園のケースとの比較

雅叙園のケースは、破産や倒産ではなく「一時休館」なので、全額返金が可能な点で異なる。 しかし、契約不履行による損害賠償請求の余地はあり、過去の訴訟例と同様に慰謝料を求める動きが出る可能性がある。

訴訟を起こす場合のポイント

1. 実際に発生した損害を証明できるか？
   • 代替式場の費用、キャンセル料、再手配の費用など。
2. 精神的苦痛の慰謝料が認められるか？
   • 突然のキャンセルによる心理的ダメージが認められるか。
3. 契約の内容に「不可抗力による変更」の条項があるか？
   • 会社側が「契約上、こうした事態の責任は負わない」と主張できるか。

まとめ

• 過去の事例では、カップル側が返金や慰謝料を求めたケースが多い。
• 訴訟を起こせば30万円以上の賠償を得られる可能性はあるが、確実ではない。
• 実際の損害額や契約内容を確認し、弁護士と相談するのがベスト。
• 東京都が支援策を検討しているため、行政の対応を待つのも選択肢。

もし雅叙園のカップルが集団訴訟を起こせば、交渉の余地はさらに広がる可能性があります。

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