東証PBR1倍割れ対策銘柄公表開示一覧表1月15日から

はじめに

東証PBR1倍割れ対策銘柄公表開示一覧表1月15日からについてまとめました。東京証券取引所は、PBR（株価純資産倍率）1倍割れが約半分を占める日本株のテコ入れへ、新たな対策に乗り出す。15日から、資本コストや株価を意識した経営に向けた取り組みを開示した企業一覧の公表を始める。一覧表に公表されそうな事例としては、事業ポートフォリオの見直しによる収益性の向上、成長投資による将来収益の拡大、株主への還元の拡大があります。

目次

ニュースまとめ

東京証券取引所は、PBR（株価純資産倍率）1倍割れが約半分を占める日本株のテコ入れへ、新たな対策に乗り出す。15日から、資本コストや株価を意識した経営に向けた取り組みを開示した企業一覧の公表を始める。

PBRは、1株当たりの株式価値を純資産で割った指標で、1倍を超えると1株当たりの株式価値が純資産を上回ることを示します。PBR1倍割れは、投資家から十分に評価されていないことを意味し、株価上昇の余地があると見られます。

東証プライムとスタンダードの2市場に上場する約3300社のうち、PBR1倍割れは約1600社に上ります。東証は、これらの企業に対して、資本コストや株価を意識した経営に向けた取り組みを開示・実行するよう、2023年3月に要請していました。

今回の一覧表の公表は、企業と投資家の建設的な対話のきっかけに活用してもらうほか、未対応の企業に圧力をかける狙いがあります。一覧表には、企業名、取り組みの内容、進捗状況などが記載されます。

東証では、今後もPBR1倍割れ企業の改善を促す取り組みを継続していく方針です。

具体的な取り組み内容としては、以下のようなものが考えられます。

• 資本コストを上回る資本収益性の達成
• 事業ポートフォリオの見直しによる収益性の向上
• 成長投資による将来収益の拡大
• 株主への還元の拡大

これらの取り組みを通じて、PBR1倍割れ企業の株価上昇が期待されます。

東証PBR1倍割れ対策銘柄公表開示一覧表

開示企業一覧表

ここのエクセルファイルで見ることができます。

一覧表に公表されそうな事例

一覧表に公表されそうな事例としては、以下のようなものが考えられます。

事業ポートフォリオの見直しによる収益性の向上

不採算事業の撤退や、成長分野への投資など、事業ポートフォリオの見直しをすることで、収益性の向上を図る取り組みです。例えば、以下のようなものが挙げられます。

• 不採算事業の売却・縮小
• 新規事業の立ち上げ
• 異業種との連携・協業

成長投資による将来収益の拡大

将来の成長を見据えて、研究開発や設備投資などの成長投資を行う取り組みです。例えば、以下のようなものが挙げられます。

• 研究開発費の増加
• 設備投資の増額
• M&Aによる新規事業の獲得

株主への還元の拡大

配当や自社株買いなどの株主還元を拡大する取り組みです。例えば、以下のようなものが挙げられます。

• 配当性向の引き上げ
• 自社株買いの実施

これらの取り組みは、いずれもPBRの向上につながる可能性があります。

具体的には、以下のようなものが挙げられます。

• 事業ポートフォリオの見直しによる収益性の向上

不採算事業の撤退や、成長分野への投資などにより、収益性が向上することで、PBRは上昇する可能性があります。

• 成長投資による将来収益の拡大

将来の成長が見込める投資を行うことで、将来の収益が拡大し、PBRが上昇する可能性があります。

• 株主への還元の拡大

株主への還元を拡大することで、投資家からの評価が高まり、PBRが上昇する可能性があります。

なお、一覧表に公表される取り組みの内容は、企業によってさまざまです。企業の状況や経営戦略に合わせて、適切な取り組みを行うことが重要です。

具体的な企業例

具体的な企業を挙げると、以下のようなものが挙げられます。

事業ポートフォリオの見直しによる収益性の向上

• 不採算事業の売却・縮小
• セブン＆アイ・ホールディングス：不採算店舗の閉鎖や、不動産事業の売却を進めています。
• 東芝：レグザ事業や半導体事業の売却を進めています。
• 新規事業の立ち上げ
• ソニー：エレクトロニクス事業に加えて、金融やエンタメなどの新規事業を立ち上げています。
• トヨタ自動車：自動運転やMaaSなどの新規事業に取り組んでいます。
• 異業種との連携・協業
• 資生堂：ヘルスケアや化粧品以外の分野で、異業種との連携・協業を進めています。
• 三菱商事：エネルギーや食料など、幅広い分野で、異業種との連携・協業を進めています。

成長投資による将来収益の拡大

• 研究開発費の増加
• キーエンス：ロボットや画像認識などの研究開発に力を入れています。
• ソニー：半導体やAIなどの研究開発に力を入れています。
• 設備投資の増額
• トヨタ自動車：自動運転や電動車などの開発に必要な設備投資を増額しています。
• 日立製作所：社会インフラやデジタルトランスフォーメーション（DX）などの開発に必要な設備投資を増額しています。
• M&Aによる新規事業の獲得
• ソフトバンクグループ：アリババやウーバーなどの海外企業への投資を通じて、新規事業を獲得しています。
• 楽天グループ：ヤフーやLINEなどの国内企業への投資を通じて、新規事業を獲得しています。

株主への還元の拡大

• 配当性向の引き上げ
• キリンホールディングス：配当性向を30％程度に引き上げています。
• 三菱UFJフィナンシャルグループ：配当性向を35％程度に引き上げています。
• 自社株買いの実施
• 三菱商事：自社株買いを実施し、株主還元を強化しています。
• トヨタ自動車：自社株買いを実施し、株主還元を強化しています。

なお、これらの取り組みは、すでに実施している企業もあれば、今後の実施を検討している企業もあります。

ＰＢＲ１倍割れ解消推進ＥＴＦ

公表によって、PBR1倍割れ解消推進ETFが上昇する可能性は十分にあります。

PBR1倍割れは、投資家から十分に評価されていないことを意味するため、株価上昇の余地があると見られます。今回の公表によって、これらの企業の取り組み内容が投資家に知られることで、PBRの向上が期待される企業に注目が集まり、株価上昇につながる可能性があります。

また、公表によって、PBR1倍割れ企業の経営改善の動きが加速する可能性があります。これは、投資家からの圧力や、東証の取り組みによるものです。経営改善が進むことで、PBRの向上が実現しやすくなり、株価上昇につながる可能性があります。

ただし、公表によって、PBR1倍割れ解消推進ETFが必ず上昇するとは限りません。

例えば、以下のような場合には、株価上昇につながらない可能性があります。

• 取り組み内容が投資家にとって魅力的ではない
• 取り組み内容が実現に至らない
• 市場全体の株価が下落する

したがって、PBR1倍割れ解消推進ETFへの投資を検討する際には、これらのリスクを十分に考慮する必要があります。

なお、PBR1倍割れ解消推進ETFは、2023年9月に設定されたばかりの新しいETFです。そのため、過去のデータに基づく分析は難しい状況です。今後の運用実績を注視しながら、投資判断を行う必要があります。

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